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子育て世帯におすすめの住宅購入支援制度は?国や自治体の最新情報も紹介

大野 将

筆者 大野 将

不動産キャリア33年

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家族が快適に暮らすための住まい選びは、誰にとっても大きな関心ごとです。しかし住宅の購入には多くの費用がかかり、不安を感じている方も少なくありません。実は、国や自治体では「子育て世帯」に向けてさまざまな住宅購入支援制度を用意しています。本記事では、国の制度から地方独自の支援策まで、家族で住む家を検討している方に役立つ最新の支援内容やポイントを、丁寧に分かりやすく解説していきます。

国の子育て世帯向け住宅購入支援制度の概要

国が子育て世帯や若者夫婦世帯を支援するために設けた住宅購入支援制度は、少子化対策やカーボンニュートラル推進といった政策目的を背景としています。これらの制度は、住宅取得時の経済的負担を軽減しながら、省エネ性能の高い住宅の普及を促すことを目指しています。

代表的な制度には、「子育てグリーン住宅支援事業」と「こどもみらい住宅支援事業」があります。前者は新築やリフォームに対して、環境省・国土交通省・経済産業省が連携して実施する「住宅省エネ2025キャンペーン」の一環であり、後者は子育て支援とカーボンニュートラル実現を目的とした住宅取得支援制度です。

以下に、制度の目的や対象となる世帯の概要をまとめた表をご紹介します。

制度名 目的・背景 対象世帯
子育てグリーン住宅支援事業 少子化対策・カーボンニュートラル推進、省エネ住宅導入支援 子育て世帯(18歳未満の子を有する世帯)および若者夫婦世帯(いずれかが39歳以下)※一部を除き対象外含む
こどもみらい住宅支援事業 子育て支援・2050年カーボンニュートラル実現、省エネ住宅取得支援 新築取得は子育て世帯・若者夫婦世帯に限定。リフォームは世帯問わず対象

(上記内容は、それぞれ国交省や関係省庁による公的資料に基づいております。)

子育てグリーン住宅支援事業の詳細(新築購入に対する具体的な補助内容)

「子育てグリーン住宅支援事業」における新築住宅への補助内容について、以下の通り整理いたします。

まず、補助対象となる住宅は〈GX志向型住宅〉、〈長期優良住宅〉、〈ZEH水準住宅〉のいずれかで、床面積は50㎡以上240㎡以下であることが必須です。また、以下のような地域では補助対象外となる場合があります。そのため、まず立地条件を確認することが重要です:

補助対象外の立地例内容
土砂災害特別警戒区域など災害リスクが高い区域は対象外
市街化調整区域かつ浸水想定区域など開発規模や市町村の勧告に従わなかった住宅も対象外

これらの条件を満たすことが新築における補助の前提となります。各住宅区分の性能基準は次項に詳述します。

次に、補助額について、住宅の性能と世帯によって以下の通り異なります:

住宅区分/世帯補助額の上限(1戸あたり)
GX志向型住宅(すべての世帯)160万円
長期優良住宅(子育て世帯・若者夫婦世帯)~100万円(解体加算含む)
長期優良住宅(その他)80万円
ZEH水準住宅(子育て世帯・若者夫婦世帯)~60万円(解体加算含む)
ZEH水準住宅(その他)40万円

なお、GX志向型住宅はすべての世帯が対象で、最も高額な補助額となります。解体工事を伴う場合には、上記に加えて加算されるケースもあります。

申請の流れとしては、まず新築工事に着手(基礎工事以降)し、登録された「グリーン住宅支援事業者」を通じて「交付申請予約」を行います。予約により予算を抑えることができ、交付申請はその後に提出します。交付金は事業者に支払われ、契約代金への充当または現金で還元される形で建築主に実質還元されます。

ただし、GX志向型住宅の補助枠はすでに予算上限に達し、受付は終了しています。長期優良住宅やZEH水準住宅については、予算に余裕のあるうちに早めにご相談いただくことをおすすめいたします。

こどもみらい住宅支援事業と他の制度(新築・リフォーム購入の支援内容)

国の「こどもみらい住宅支援事業」は、子育て世帯や若者夫婦世帯による省エネ性能の高い住宅の取得や、省エネリフォームに対して補助金を支給する制度です。そのうち、新築住宅や分譲住宅購入、リフォームに関する内容は以下の通り整理できます。

対象内容 補助額の目安 主な対象者や条件
新築住宅(ZEH) 100万円/戸 子育て世帯または若者夫婦世帯が対象、省エネ性能要件あり
新築住宅(省エネ性能等) 60万円~80万円/戸 性能に応じて変動、世帯要件あり
リフォーム(全世帯対象) 最大60万円/戸(条件による) 省エネ改修必須、子育て世帯等は上乗せあり

新築住宅では、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に該当する場合、上限100万円の補助を受けられます。同じく省エネ性能を有する住宅では、性能のランクに応じて80万円または60万円となります。すべて子育て世帯や若者夫婦世帯が対象です。

リフォームに関しては、すべての世帯が対象となり、住宅の省エネ改修を基本に、耐震工事やバリアフリー対応、子育て対応への工事などの任意工事を組み合わせることで最大30万円まで補助が出ます。さらに、子育て世帯や若者夫婦世帯が既存住宅を購入してリフォームする場合、最大60万円まで補助額の引き上げがあります。既存住宅の購入がなくても、子育て世帯等であれば、最大45万円の補助が受けられます。

なお、この制度は交付申請期限が過ぎており、現在は受付が終了しています。申請期間は2023年3月末までで、予算上限に達したため以降の交付申請はできませんでした。

:自治体独自の支援制度の活用法(家族で住む家を検討する方が知っておくべき地方の支援)

地方自治体の住宅支援制度には、国の制度とは別に子育て世帯の暮らしを具体的に支える制度があります。例えば、東京都では「東京こどもすくすく住宅認定制度」によって、認定住宅の借入に対しフラット35の金利を当初5年間、年0.5%引き下げる制度があります。これは子育てや若年夫婦を対象とし、申請には証明書の交付が必要です。 横浜市では、収入要件を満たす子育て世帯向けに家賃補助付き賃貸住宅「子育てりぶいん」を提供し、最大月額4万円、最長6年間の助成が受けられます。

仙台市では、「若年・子育て世帯住み替え支援事業」を実施中で、既存住宅を取得する若年・子育て世帯に助成金を交付し、住み替えを応援しています。対象や申請の詳細は募集状況により変わるため、市ホームページでご確認ください。 また、横須賀市では「子育てファミリー等応援住宅バンク補助金」を通じて、市の掲載物件を購入した子育て世帯に、最大50万円の補助金を交付する制度があります。

自治体名制度名支援内容の概要
東京都東京こどもすくすく住宅制度認定住宅の購入時、フラット35金利を当初5年間 年0.5%引き下げ
横浜市子育てりぶいん対象収入の子育て世帯に、最大月4万円、最長6年の家賃補助
横須賀市子育てファミリー等応援住宅バンク登録物件購入で最大50万円の購入・改修補助

制度を活用する際のポイントとしては、まず対象要件(収入基準、子どもの年齢、居住期間など)を確認することが重要です。また、申請時期や募集期間が限定される制度も多く、都度公表を確認して準備を進める必要があります。申請窓口は自治体の住宅政策課や担当部署であり、事前相談が求められる制度もありますので、早めの問い合わせがおすすめです。

さらに、国の制度との併用も検討をおすすめします。例えば、東京都墨田区では、国や都の補助金が確定した上で区の「利子補助制度」を併用できる事例もあります。 これにより、住宅ローンの利子や購入・改修費用の負担をより軽減できる場合がありますので、国・都道府県・市区町村の支援制度を組み合わせて賢く検討しましょう。

まとめ

子育て世帯が安心して住まいを選べるよう、国や自治体ではさまざまな支援制度が用意されています。住宅の性能や申請時期によって受けられる支援内容は異なりますが、これらの制度を上手に活用することで、経済的な負担を大きく軽減できる可能性があります。家族の将来を見据え、制度について十分に知識を持ち、最適な選択をすることが重要です。制度についてご不明な点や最新情報を知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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